「キミ、明日から来なくていいよ」「お前はクビだ!」・・・このようなドラマのようなことが実際に起きないとも限りません。あなたがもし解雇予告を受けたら?そしてそれが納得のいかない“不当”なものであったら?突然のことで頭が真っ白になってしまうかもしれません。起こらないことを願いたい解雇予告。でも、人生何が起こるか分かりません。事前に知っておくことは身を助けることにもつながります。そこで今回は、「不当な解雇予告を必ず白紙にする7つの方法」を通して、解雇予告を受けた時に注意しておくポイントをお伝えします。
不当な解雇予告を
必ず白紙にする7つの方法
その1:そもそも解雇って簡単にできるの?
まず、いくら社長でも一方的に解雇できないということを知っておきましょう。会社との雇用関係は“結婚”に似ています。悲しくも“離婚”する時、お互いが承諾しなければできないのと同じように、会社でも雇用関係がある以上、形態がアルバイトであってもパートであっても、簡単に解雇することはできません。また、解雇するには30日前に予告するか、平均賃金30日分の解雇予告手当を支払わなければなりません。「クビだ!」と言われても、簡単には辞めさせることができない。このことだけでも事前に知っておくことで、パニックにならずに冷静さを取り戻せそうです。
その2:不当解雇かチェック
解雇予告をされたら「どうしてだろう?」と理由を考えてみましょう。なぜなら解雇には、“普通解雇”“整理解雇”“懲戒解雇”など、いくつか種類があるからです。では、不当解雇とは?少し難しく言うと、「経営者が、労働法や就業規則の規定などを守らずに、経営者など側の都合で一方的に労働者を解雇すること」を指します。つまり、身に覚えもなくきちんと仕事をしているにも関わらず、一方的に解雇を告げられる、ということです。もし、あなたのケースが“不当解雇”だとしたら、泣き寝入りはNG、対策を立てましょう。
その3:解雇理由証明書を出してもらう
突然の解雇予告。その理由に納得がいかない、同意できない場合は、自分の意思を明確に伝えることが重要です。会社側の解雇理由が口頭のみで伝えられたならば、“解雇理由証明書”を書面でもらいましょう。この時に「そんなものはない」とごまかされても動じてはいけません。労働者が書面での交付を希望した場合には、雇用主は提出が義務づけられています。堂々としていましょう。
その4:やりとりは残しておく
会社側とのやりとり、にも注意が必要です。辞めたくないのであれば「同意できないので退職はしません」とはっきり伝えること。くれぐれも、曖昧な伝え方、安易な返事には気をつけて下さい。会社としては早く整理したい思いがあります。曖昧な表現が同意とみなされてしまわないように注意しましょう。また、精神的に辛いかもしれませんが会社は休まずに、こちらに否を作らないな努力も大切です。メール、メモ、場合によっては音声でもやりとりは記録しておくこと。証拠につながります。
その5:専門機関に相談する
一人で会社に立ち向かう、ということは困難なことでもあります。専門機関にすぐに相談をしましょう。あなたの会社に労働組合はありますか?あれば組合に、なければ労働基準監督署という選択肢もありますが、会社に明らかな労基法違反が証明されないうちは、積極的に動いてくれることはなかなかありません。身近な社会保険労務士や弁護士事務所に相談するのが手っ取り早そうです。弁護士には得意分野がありますから、労働に強い弁護士さんを選ぶようにしましょう。
その6:起訴する、という手段も
専門機関に相談しても、会社との交渉がうまくいかない場合は、起訴、裁判となることもあります。費用もかかることですから、十分検討する必要があります。また、精神的にダメージを受けている上での裁判になることも忘れないで下さい。「会社に対して怒りが治まらない」「あの時訴えていればよかった」・・・後悔したくないのであれば、最終的に裁判を選択することもあるでしょう。ただし、弁護士費用がかかること、たとえ負けたとしても支払が必要になることを忘れずに。負けない裁判にするために、自分なりの情報収集、努力をする覚悟を持つことも重要です。
その7:“負けない”という強い気持ちを持つ
裁判とまではいかなくても、解雇予告を受けたその日から大事にしたいのはあなたの気持ちです。傷つきます、凹みます、人間不信になってしまうかもしれない。でも、一時的に心にダメージがあっても、必ず立ち直れることを信じて下さい。だって、あなたは何も悪くない、被害者なのです。だからこそ「絶対に負けない」という意思を持ちましょう。でも、どうしても辛くて、もう無理だと感じたら、あなた自身を守るためにも、こちらから見切りをつけることだってできることを忘れないで。進むも退くも、気持ちを強く持ちましょう。
さて、いかがでしたか。
自分が解雇予告に遭ってしまったら、想像以上に心に負担がかかるはず。解決までに長引けば長引くほど「もういいかな・・・」と諦めたくなることもあるでしょう。事前に情報や知識を蓄えておくことがいざという時のための武器になります。そして、自分のためだけではなく誰かが困った時に助言してあげることもできます。でも、戦うためではなく、自分を守るために使いたいものですね。そして何より、あなたに不遇な出来事が起こらないことを願っていますよ。
まとめ
不当な解雇予告を
必ず白紙にする7つの方法
その1:そもそも解雇って簡単にできるの?
その3:解雇理由証明書を出してもらう
その4:やりとりは残しておく
その5:関係機関に相談する
その6:起訴する、という手段も
その7:“負けない”という強い気持ちを持つ