仕事が覚えられない部下のやる気を上手に引き出す9つの方法

仕事が覚えられない部下のやる気を上手に引き出す9つの方法
職場の人間関係――そこには常に悩みが尽きもの。しかし、今や「仕事が覚えられない部下の扱い」も上司に求められる大切なスキルのひとつです。そこで今日は部下のやる気を引き出し、仕事も人間関係も円滑に運ぶための方法についてお話しようと思います。

 

仕事が覚えられない部下の
やる気を上手に引き出す9つの方法

 

部下を変えようと思わないこと。部下の「感情」を変えましょう

まず大前提として「部下の人間性」を変えることはできません。確かに、上司は立場上「権力」で部下を従わせることは可能です。しかしそれは相手を「ねじ曲げている」だけで根本的な解決にならないばかりか、かえって反発を招くだけなのです。上司が部下から得なければならないもの。それは一言でいうと「好意」です。とはいっても恋愛感情のそれではなく、一個人として敬愛を受けるという意味です。人間は、たとえ相手がどんなに有能なリーダーだったとしても好意がなければ進んで動くことはできません。部下に従って欲しいのであればまず、部下の自分に対する感情を「敬愛」へとシフトする努力をしましょう。

 

まず「自分から」与え、ゆっくりと成果を待つ心のゆとりを持ちましょう

今時の若者は愛想がない。挨拶もろくにできない――そんな愚痴を最近よく耳にします。しかし、それに対して上司の皆さんはどのように対応していますか?多分、自分もどこか無愛想に「挨拶くらいしっかりしなさい」なんてつい、言ってしまってはいませんか?挨拶や笑顔というのは、決して減るものではありません。まして、部下から上司へ声をかける、それ自体がプレッシャーになっている部下もいるはずです。そんなときは上司から穏やかな笑顔で「おはよう」「ご苦労様」と声をかけましょう。まず、何事も上司から部下に与えるのです。ここで大切なのは結果を急がないこと。今日明るく声をかけられたからといって人は急に変われるものではありません。心を広く持ち、じっくりと部下の変化を待つ余裕を持ちましょう。

 

指示を出す場合は主語に自分を入れ、考えと感情を同時に伝えましょう

下に指示を出す際、相手をやる気にさせる方法のひとつとして主語に自分を入れ、かつ考えと感情を加えて伝えるというのがあります。例をあげましょう。たとえば部下にある書類を作って欲しいと考えたとします。その際、「この書類を作ってくれ」ではなく「私はこの書類を君に任せたいと思う。引き受けてくれたらとても助かる」といった具合に表現するのです。一見、回りくどい言い回しはどうなのだと思われるかもしれませんが、前者に比べて後者はソフトですよね。人は命令口調でものを頼まれると、たとえそれが自分のやるべきことだとしても、気持ちが萎えてしまうもの。あなたの物言いを少し変えるだけで、部下は「よし、やるぞ!」という気持ちで指示に従うことができるのです。

 

「くれ文」ではなく「与え文」でのコミュニケーションを中心にしましょう

その3の内容と似ていますが、「○○してくれ」というような、いわゆる「くれ文」で部下とコミュニケーションをとることが多くなってはいませんか?この「くれ文」は、相手を萎縮し義務感を感じさせ、やる気を奪うことになりかねません。こうした「くれ文」のかわりに是非取り入れて欲しいのが「与え文」というもの。「○○してくれ」と要求するばかりではなく、相手に判断を任せる、あるいは相手を気づかう言動を心がけるようにしましょう。「与え文」は、いわば部下に対し信頼と思いやりを示す物言いです。相手を思いやる言動と相手に判断を任せる機会を与えることで、部下は少しずつ自分で判断し行動することが多くなってゆきます。

 

部下は「おだてる」のではなく「誉める」ことが大切です

「おだてる」ことと「誉める」ことは似て異なるものです。前者は相手の駄目なところもお世辞で誉めることを指します。たしかにおだてれば部下のやる気は一時的には上がることもあるでしょう。しかし、いくら誉めてもらったとしてもそれに伴う結果を出せなければ、いずれ部下の士気は下がっていきます。「誉める」というのは相手の長所を的確に評価し、自信を与えてやることを指します。ここで大切なのは誉めるときに相手の人格を含めて誉めることです。結果のみを褒めるよりもその結果を出した「部下自身」を称賛することで、部下は自分が上司に評価されているということを強く感じ、ますます期待に応えようと頑張ってくれるはずです。

 

「7誉めて3叱る」を心がけましょう。賞罰の理想は7:3です

誉めて伸ばす、というのが理想ですが、現実はそう上手くはいかないものです。しかし、叱ってばかりでも部下は潰れてしまいますよね。賞罰は「7誉めて3叱る」が理想です。人の長所と短所は常に表裏一体。部下と会話をする際には、相手の長所と短所を7:3で組み込むようにしましょう。適度に長所と短所に触れることで、部下は「自分のことをきちんと見てくれているのだ」と感じ、上司を信頼するようになります。

 

部下を叱る際、結果に関する質問はNG!行動に対して質問しましょう

部下の失敗に対して言及するとき、大切なのは「結果ではなく行動に関して質問をする」ということです。なぜなら、結果というのは変えられませんよね?それを「何でそうなった!」と叱ったところで何にもならないのです。大切なのは、その結果を招いた行動をきちんと突き止め、部下に改めさせること。ですから失敗に関して問いただす場合は「どういう行動をとったのか」「どのようにすべきだったのか」を訊ねるようにしましょう。また全ての行動が間違っているということはまずないでしょうから、叱りっぱなしにならぬよう必ず良い点も拾ってやりましょう。

 

誉めると同時に、次のチャレンジやチャンスを与えるようにしましょう

上司に誉められ、モチベーションが上がった状態の部下にはその都度きちんと次のチャレンジやチャンスを与えるようにしましょう。言葉でいくら誉められても、いつもと同じことしか任せてもらなければ部下は「本当に上司は自分を認めてくれているのだろうか?」と疑心暗鬼になります。前回の目標より一歩踏み込んだチャレンジやチャンスを与えることで、部下のやる気を上昇気流に乗せるのです。

ただしここで大切なのはサポート体制をしっかり整えること。万が一部下がつまずくような場合は、サポートをつけて目標を達成させてやりましょう。そして次の目標は同じことをサポートなしで挑戦する、といった形でリトライさせましょう。

 

部下の評価は長期的な視点で、現在・過去・未来を絡めて下しましょう

昨今は「即戦力」といった言葉が持てはやされています。しかし、部下を育てるのが上手い上司というのはおそらくそのような言葉は使わないでしょう。職場において本当に価値があるのは「即戦力」より、「確実に成長し、長く職場にいてくれる人材」です。部下の評価を下す際には現在の結果も大切ですが、それ以上に過去と比べてどのくらい進歩したか。そしてこれからどのくらい伸び代があるかをきちんと見てやりましょう。

 

いかがでしたか。

以上の方法は全て、明日からでも行動に移せるものばかりです。最近、部下の士気が下がっていると感じる上司の皆さん。是非、この機会に少し部下への接し方を考えてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

仕事が覚えられない部下の
やる気を上手に引き出す9つの方法

・部下を変えようと思わないこと。部下の「感情」を変えましょう
・まず「自分から」与え、ゆっくりと成果を待つ心のゆとりを持ちましょう
・指示を出す場合は主語に自分を入れ、考えと感情を同時に伝えましょう
・「くれ文」ではなく「与え文」でのコミュニケーションを中心にしましょう
・部下は「おだてる」のではなく「誉める」ことが大切です
・「7誉めて3叱る」を心がけましょう。賞罰の理想は7:3です
・部下を叱る際、結果に関する質問はNG!行動に対して質問しましょう
・誉めると同時に、次のチャレンジやチャンスを与えるようにしましょう
・部下の評価は長期的な視点で、現在・過去・未来を絡めて下しましょう


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