アルバイトでも正社員においても、会社に就職する際に面接を受けるのは誰もが当然だと思っていますが、実は派遣社員においては、労働者派遣法の定めにより、事前面接が禁止されていることを知っていますか。これは労働者保護を目的として、あくまでも人材派遣会社等の雇用主が責任を持ち、派遣先である企業は雇用の指揮をとってはいけないとのルールのもと、企業が派遣社員を自ら選べないのだそうです。しかし、実態は「顔合わせ」「会社見学」「打ち合わせ」等と称して、面接同様の人選は行われており、面接禁止のルールは形骸化しているのが現状です。ですので、派遣社員だからと甘い気持ちで訪問したら、先方から断られてしまったなんてことも十分にあり得ます。ここでは短時間の面談の中で先方に好印象を与え、一緒に仕事をしたいと思ってもらえるために必要なポイントを紹介していきます。
派遣の面接
一緒に仕事をしたいと思わせる7つのポイント
当日の服装・身だしなみを正すこと
当日の服装は、無難にスーツで行くことをオススメします。自己判断で「これは面接ではないから」と普段着で訪問するのは避けたいところです。派遣先となる企業の担当者との初対面の場において、第一印象をよくするためにも服装や身だしなみには最大限注意を払い、整えていきましょう。見た目が与える印象は合否に大きく影響します。例えあなたがどんなに優れた人材であっても、会社員としてふさわしくない服装や身だしなみでは相手にされません。また、企業によって服装のコードは様々です。その基準を分からないまま訪問するのですから、スーツを着ていけばまず間違いはありません。そして出発前に髪の色は清潔感を欠いていないか、フケは落ちていないか、爪は切りそろえているかチェックしてください。加えて女性であれば華美な化粧は避け、男性はヒゲのそり残しはないかの確認も怠らないように気を付けましょう。
真剣さを伝えよう
うがった表現ですが、派遣社員と言うことでどうしても軽く見られがちです。先方の担当者の中には、「別にうちの会社でなくてもいいと思っているはず」と疑っている人もいるようです。ですので、面接の中でしっかりと誠意を示すことが有効です。例えば、事前に派遣先の会社の情報をHPや本で調べて、最低限の事業内容や最近のニュースをチェックしていくだけで、先方のあなたに対する態度は変わってくるはずです。少しの事前準備を行うことで、あなたの誠実さ・真剣さがきっと伝わります。
自分を知ってもらう努力をしよう
選考する上で、企業側はあなたの人柄を重要視しています。職場の雰囲気に溶け込めるか、仕事を頼みやすい人かどうか、規則やコンプライアンスをきちんと守れる人かどうか等を、あなたとの会話の中で探っています。こちらとしてもこの会社で働きたいと思っているのであれば、是非受け身の姿勢ではなく、自分を理解してもらうために分かりやすい自己紹介をしてください。日本人は自己アピールが下手であると言われていますが、是非遠慮せずに自分を売り込んでいきましょう。きっと責任を持って働いてくれるだろうと、好印象を抱いてもらえます。もちろん、優しさや謙虚な姿勢を持ち合わせていることも必要ですが、ビジネスの場である以上は、積極的にアピールしていく人材を求めているのです。
言葉遣い、姿勢、態度で好印象を与えよう
いくらきちんとした服装・身だしなみで第一印象を良くしたとしても、実際に会話をしてみると期待はずれだったという評価を得てしまう人がいます。きちんとした敬語で話せているか、姿勢を正して座っているか、話すとき相手の目を見て微笑んでいるか、横柄な態度になっていないか等、当たり前のことですが、一つひとつ確かめてみましょう。ズバッと指摘してくれる身近な家族や友人にチェックしてもらうのが最適です。意外に自分では気がつかなかった癖や態度が見つかるかもしれません。
仕事に対する積極性を伝えよう
今までに経験のない仕事を依頼されたらあなたはどのような対応をとりますか。やったことがないからとか、失敗したら嫌だから等と言って逃れるいいわけを考えますか?それとも自身のスキル向上につながるチャンスと捉え、前向きな姿勢で積極的に取り組んでいきますか?もちろん企業は後者を求めています。派遣社員とはいえ、仕事を意欲的にこなしてくれる人は、職場全体に良い雰囲気をもたらしてくれます。逆に「派遣だから契約にないものは一切やらない」というスタンスで嫌な仕事を突っぱねていると、業務が回らないだけでなく他の社員からも不満が生まれ、職場の人間関係までもギスギスしてくるでしょう。
自らのスキル・キャリアをアピールしよう
今までの職歴の中で身につけたスキルやキャリアは出来る限り具体的に提示しましょう。採用する企業側も仕事が依頼しやすくなりますし、働く側もより経験を活かした仕事ができ、自身の強みをさらに伸ばすことが出来ます。結果として次の仕事を選択する際も、仕事の幅がひろがることにつながっていきます。
聞く姿勢があるかもチェックされている
上記でしっかりと自己アピールをすることが重要であると記しましたが、話すことと同様に、「聞くことができるか」についても、選考する上で相手側はしっかりとあなたを観察しています。仕事はチームワークで成り立っています。他人とコミュニケーションをとりながら仕事をする上で、会話のキャッチボールは言葉を話すだけでなく、相手の意見や指示をよく聞き理解することも重要です。主張だけをする人とは、円滑な人間関係を築くことは難しいため、人の話に耳を傾けられる人は面接においても、この人と働きたいなと思ってもらえるでしょう。
面接において「この人と一緒に仕事をしたい」と思ってもらうには、好印象な人柄に加えて、仕事に対する積極性、意欲を感じてもらえるかが採用のポイントになってきます。派遣社員と言えども、働く職場の仲間には変わりありません。気持ちよく働ける人を求めているのです。面接に自信のない人は、一度人材派遣会社の担当者に相談してみてはいかがでしょうか。彼らは多くの面接に同席していますから、良い面接・悪い面接共に経験しているはずです。有益な情報が得られるでしょう。
まとめ
派遣の面接
一緒に仕事をしたいと思わせる7つのポイント
・当日の服装・身だしなみを正そう
・真剣さを伝えよう
・自分を知ってもらう努力をしよう
・言葉遣い、姿勢、態度で好印象を与えよう
・仕事に対する積極性を伝えよう
・自らのスキル・キャリアをアピールしよう
・聞く姿勢があるかもチェックされている